はじめに
近年、日本の電気料金は上昇し続け、家庭も企業も大きな負担を抱えています。その要因のひとつとして、毎月の電気料金に自動的に上乗せされる 「再エネ賦課金」 があります。この仕組みは、民主党政権時代の菅直人元首相と、ソフトバンクの孫正義氏が推し進めた再生可能エネルギー政策、特に 固定価格買取制度(FIT) が起点となりました。
本来、再エネ政策は環境のため、将来のために必要な取り組みのはずでした。しかし実際には、理念よりもビジネスが先行し、制度設計がずさんだったために、 国民が延々と搾り取られ続ける仕組み が出来上がってしまいました。
本記事では、なぜこのような事態になったのか、そしてそれが日本の経済力にどのような影響を及ぼしたのかを論理的に整理します。
民主党政権時代に生まれた「環境ビジネスの巨大市場」
2011年、東日本大震災と福島第一原発事故の直後、日本はエネルギー政策の大転換期にありました。そこで急浮上したのが「再生可能エネルギー」です。 菅直人政権は、環境とエネルギー転換を掲げ、固定価格買取制度(FIT)を急いで成立させました。
この制度は「再エネ推進のため」と説明されましたが、実際には 再エネ事業者が確実に儲かる仕組み になっていました。高額な買取価格を国が約束し、そのコストを国民が電気料金に上乗せされて支払う構造です。
特に注目されたのが、孫正義氏の動きです。震災後すぐに「自然エネルギー協議会」を設立し、全国の自治体と連携。メガソーラー建設を押し進め、制度の恩恵を最大限に活用しようとしました。
もちろん、ビジネスをすること自体は悪いことではありません。しかし問題は、 制度の設計段階から「誰が儲かるか」が優先され、国民負担が軽視された ことにあります。
再エネ賦課金は“税金化”し、日本国民の財布を直撃した
固定価格買取制度のコストは、すべて国民が支払う「再エネ賦課金」として電気代に上乗せされます。
- 使っても使わなくても取られる
- 年々増加している
- 事業者の利益は保証され続ける
そのため、制度がスタートした時点で国民負担は約2000億円程度でしたが、その後は膨張を続け、現在では数兆円規模に達しています。
これは実質的な「第二の電気税」であり、所得に関係なく全員から取られるため、低所得層ほど負担が重くなる逆進性を持った制度です。
エネルギーは社会の基盤であり、電気料金の上昇はそのまま日本の競争力低下につながります。企業は生産コストが上がり、家庭は可処分所得を奪われ、結果として 日本経済全体の体力が削られる ことになりました。
理念なき政治が生んだ“考えないエネルギー政策”
民主党政権の再エネ政策の特徴は、「理念先行で、制度の矛盾を考えていなかった」ことです。 これは、多様性の議論における「理念だけ叫んで中身を理解していない人たち」とまったく同じ構造です。
- 抽象的な理念(環境・再エネ・未来)だけを強調
- 制度設計の現実的なコスト計算をしていない
- 反対意見に向き合わず、理念の批判を許さない雰囲気を作る
結果として、環境でも未来でもなく、 一部の事業者を肥え太らせるための制度 が出来上がってしまいました。
負担は増え続けるが、制度は止まらない
再エネ賦課金は、国民が「やめたい」と言ってもやめられません。 すでに高額な買取価格で契約された案件が何十年も残っており、それを国民が支払い続ける義務があるためです。
つまり、民主党政権時代に決まった制度が、10年以上経った今でも国民負担として残り続けているのです。
制度を作った政治家は責任を取ることはありませんが、国民は毎月の電気料金を通じて延々と払わされる。これほど不公平な構造はありません。
理念は必要だが、考えない政治は国を壊す
環境問題に取り組むこと自体は否定すべきではありません。再エネ技術の発展も重要です。 しかし、理念を掲げるだけで制度の仕組みを精査しない政治は、国を弱らせます。
多様性の議論でもそうでしたが、理念を語る人ほど中身を理解していないと、社会に害が生まれます。再エネ賦課金はその典型例です。
必要なのは、 美しいスローガンを並べる政治ではなく、現実のコストと影響を冷静に計算する政治 です。
まとめ
- 菅直人と孫正義による再エネ政策は、理念よりもビジネスが優先された
- 再エネ賦課金は国民全員から自動的に徴収される“準税金”
- 制度は電気料金を押し上げ、日本の競争力を長期的に弱体化させた
- 理念だけで制度を作る「考えない政治」が国を壊す具体例である
これから必要なのは、理念よりも論理、スローガンよりも実務です。 環境ビジネスの裏で失われた日本の経済力を取り戻すために、私たちは制度の矛盾を見抜き、同じ過ちを繰り返さない政治を求めなければなりません。

コメント